酒井香奈 個展「記憶ノ色彩ヲ巡ル」2015 Art+Craft Gallery 蚕室

自身に問いかけるように真白な画面に向かい制作にとりかかると、
無意識とはいえ、記憶や経験の断片が、画面に散りばめられていく。
そのかけらをの中に、きらりと光放つものを感じた瞬間、
逃すものかと追いかけるように、描き進める。
描いては消え、消えてはまた光放つ瞬間を求め描き、
その末に見え てくる世界は、過去と今と未来を繋ぐ境界のない地図のように思う。
その先に新たな何かが見えると信じ、きっと、ずっと、描いていく。                            酒井 香奈 2015年4月